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【依頼者さま向けに解説】ウェブサイト制作に関する知っておいて欲しい6つの役割について

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ウェブ業界は専門性の高い分野なので、サイトの制作を依頼する時にどのようなことが関わってくるのか、詳しくない方ですとそれも理解するのは困難だと思います。

 

「よくわからないけど、費用をかけずに作って!」

とオーダーされていませんか?

それだと予算相応のサイトは開設できるかもしれませんが、「サイトはできたが活用方法がよくわからないなぁ」「思っていたのと違う、、、」という結果になることも。

 

そこで本記事を通して、サイト制作にどのような作業や役割があるのかを理解し、依頼者さまの「よくわらない」を解消します。

ご自身の目的に合ったウェブサイトを立ち上げためのご参考に。

 


 

ウェブサイト制作を担う上では、大きく6つの役割がありスキルや人材が状況に応じて必要になります。

    1. ウェブディレクション
    2. ウェブマーケティング
    3. ウェブデザイン
    4. フロントエンド
    5. サーバサイド
    6. インフラストラクチャー

これらすべてを一人が一貫して行う(フリーランスや個人事業主)こともあれば、それぞれ専任をおき、チームで仕上げていく(制作会社)こともあります。

 

依頼者さまではこの一つ一つについては当然気にしていないかもしれませんが、知っておくことでご自身が望むようなウェブサイト制作が進められることでしょう。

 

では、それぞれの役割について詳しく見ていきましょう。

1. ウェブディレクション

【役割】交渉・要件定義・企画・提案・設計・スケジュール管理

 

依頼者さまの窓口となり、プロジェクトを前に進めていくマネジメントの役割で、それを担当する方をウェブディレクターと言います。プロジェクトリーダーなので、多くは制作のキャリアが長く経験豊富で実績のある方が担うポジションです。

 

依頼先に専任のウェブディレクターがいる場合、依頼者さまへのわかりやすい説明、ウェブサイトの見やすさや使いやすさを検討し積極的な提案をされることでしょう。

 

サイトをしっかりと見てもらうにはどのような設計だと効果的なのか、ユーザー目線で提案を出してほしい、理論立ててわかりやすい説明を、と求められるのであれば専任のウェブディレクターを配属している所にお願いすると良いでしょう。

●ウェブディレクターの存在意義

【メリット】
・依頼者さまのぼんやりとした希望や要望がしっかり形にでき、不安を解消した上での質の高いウェブサイトが作れる。
・依頼者さまとの信頼関係がしっかりと築ける。
【デメリット】
・収益に結びつく情報を提供できる方が専属でつくので、それ相応の対価が発生します。

2. ウェブマーケティング

【役割】SEO対策、ウェブ広告、集客、調査分析

 

作ったウェブサイトをネット上で効果的に周知・宣伝していく戦略を考えます。主にGoogle等における検索上位表示への対策や効果的な広告表示、外部リンクの設置等でウェブサイトへのアクセスを増やしユーザーを獲得、収益につなげます。

 

Googleの検索順位は頻繁に更新されます。
検索上位表示を維持するためには、状況によっては時間をかけ分析していく必要があり長期的なサポートが必要になってくるところです。

 

ウェブサイトを公開した直後はGoogleに登録されてから検索結果に反映されるまで時間がかかりますが、サイトへの評価が正しく行われると検索一覧には表示されます。

しかしながら、そのかかる時間や結果一覧での序列は状況によりけりで未知数です。また上位表示対策をしたらと言って、思い通りな結果になるとは限りません。よって、成果報酬制で切り分けたサービスになっているところでもあります。

 

格安でサイト制作の依頼をした場合は、本工程は考慮されていない場合があるので、ウェブサイトでの積極的な集客や宣伝も考えられているのであれば+@でオーダー時に伝えられるとよいでしょう。

3. ウェブデザイン

【役割】制作部隊、ウェブサイトの見た目のデザイン制作

 

その名の通り、ウェブサイトの見た目のデザインを制作します。
ウェブデザイナーと言い、時にはディレクションを兼務する場合も多いです。印刷物のデザイナーの方が延長でウェブサイトのデザインも制作するケースも多いです。

 

ウェブデザイナ―専任の方ですと、よりウェブに特化したデザインを提案されると思います。例えば、「これは大事な要素なのでページ上で固定してみましょう」「パソコンで見る時はこうですが、スマートフォンで見た場合はこういうデザイン・アイディアはいかがでしょうか」など、パソコン版とスマホ版で見せ方も考慮していただけることでしょう。

 

オリジナル性を担保しつつ、ユーザー目線で質の高い情報価値をもたせたウェブサイトに仕上がるでしょう。

 

逆に、テンプレート化されたサイトでも良いという方にはウェブデザインは必須ではなくテンプレートの選定がメインになってきます。以降にあげるフロントエンドを担う方だけでもテンプレートを用いてウェブサイトは立ち上げられます。

4. フロントエンド

【役割】制作部隊、デザインをウェブに反映する(コーディング)

 

ここからはウェブの専門的なスキルを必要とする役割の紹介です。

 

フロントエンドではデザイン(見た目)をウェブ上に反映していきます。フロントエンジニアというポジションでコーディング作業と言います。

 

ウェブデザイナーの指示の下、「要素を固定した表示で」「こういう要素の動きをしてほしい」等の表現も忠実に再現していきます。また、パソコン用やスマホ用の見た目の切り替え対応もフロントエンドエンジニアの役割です。

 

先述したテンプレートの実装についても、フロントエンドでの仕事となります。流れとしては、依頼者さまでテンプレートの仕様にそって原稿を用意していただき、それをフロントエンドエンジニアが反映していくことになります。

 

よって個人やフリーなどで一人でウェブ制作を請け負っているのような方は、フロントエンドのスキルは必須で、サイトを開設されたいという依頼者の思いにはお答えできると思います。ですが、デザインやディレクション、マーケティングについては専任のチームがいる所に比べて力不足になるかもしれません。

その代わり格安でサイト開設ができる場合が多いので割り切りることが必要になるでしょう。

5. サーバサイド

【役割】制作部隊、システムの構築、機能の実装

 

サーバサイドで行うメインの作業は「データのインプット・アウトプットの実装」です。データの操作や機能の制作を担う方を、サーバサイドエンジニアと言います。

 

また、フロントエンドと後述するインフラストラクチャーとの間に位置し橋渡し的な存在になり、大抵どちらの役割も知識として持ち合わせているので、ウェブへの実装をまとめて対応できる方が多いと思います。筆者も会社員時代はサーバサイドエンジニアでした。

 

今ではWordPressをはじめウェブサイトで欠かせない機能をパッケージ化して提供しているようなツールも多いですが、フロントエンドのスキルだけでは、かゆいところに手が届かなかったりするのでその時は、サーバサイドのスキルを応用していきます。

 

例えば以下のように、依頼者がウェブサイトでユーザーへ積極的なアクションを起こしたい時は、サーバサイドで仕組みを実装し、フロントエンドで見た目を作っていく形で対応することになるでしょう。

 

・ブログ記事を読ませたい
・問い合わせフォームがほしい
・SNS等外部アプリケーションの連携をしてほしい
・インターネット上で物を売買できるようにしてほしい
などなど…

 

テキストや画像で仕上げられたシンプルなウェブサイトをお考えであれば、必要ないかもしれませんが、ユーザーへの積極的なアプローチの一つとして提供したい機能があればサーバサイドの実装工程が発生します。

専門的なプログラミングスキルを必要とし、システムを作り上げていくところで作業量も多いので大きく費用がかかってくるところです。

 

しかしながら、目に見えない部分でもあり、利用する側はもはや無意識下で気づかれないようなところなので、費用相応なものかご理解いただくことが難しいところです。機能面の実装で費用が気になる場合はディレクターに説明をしっかりとしてもらい、ご自身のサイトでどういった機能が必要なのか考慮されておくと良いでしょう。

6. インフラストラクチャー

【役割】サーバのセットアップ・保守、ネットワークの管理

 

一番大事なウェブサイトの基礎の部分で必要不可欠なものです。省略してインフラと呼ばれますが、ウェブサイトのデータを格納するサーバやネット上で正しく表示させるためのネットワークを構築する役割となります。

 

主に、インフラ事業を展開されている会社(さくらインターネットやxserver等)でサーバを年間契約で借り、ウェブサイトを運用する形が多いでしょう。
インフラにかかる費用は、ウェブサイトの規模によって変わってきます。

 

そこで依頼者側では、まずはインフラをどの会社で運用していくかを決めることでしょう。
ただし、ウェブサイトの運用管理を依頼者本人ではなく依頼先にお願いした場合は、依頼先が決めることなので、インフラについては考えなくてよくなります。

 

インフラを含めたウェブサイトの運用に関しては、年間での予算を決め、依頼先にお伝えしておきましょう。予算内で依頼先が運用してくれることなら、お任せすることに越したことはないと思います。

 

また、ウェブサイトの運用時に確認しておいたほうが良い点として、以下の事項について、きちんと説明をしてもらい理解しておくことをおすすめします。

 

・ウェブサイトのバックアップがあるのか
・ウェブサイトのセキュリティはどうなってるのか
・ウェブサイト更新のサポートはあるのか
・ウェブサイト移設時(運用方法を変更したい場合)はどう対応するのか
・ウェブサイトに障害や不具合等どんなトラブルが起こりうるのか
・運用管理を依頼先にお任せしたいが、万が一業務破綻した場合は保険があるのか

 

ウェブサイト開設後の運用も見据えて、安心・安全なサイト運用であるか確認した上で契約されると良いでしょう。

 


 

以上、依頼時に知っておいて欲しいウェブサイト制作時の6つの役割について紹介しました。

 

ウェブサイトを立ち上げるにあたり、ご自身の目的に合わせてどういった事を重視していけばよいか精査する基準の一つとしてご参考になればと思います。上記6つの役割についてそれぞれ把握しておくことで、依頼者さまのご希望通りのウェブサイト制作が進められれば幸いです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。